20050227

TH55で以下の記事を読んだ。
・Center for Financial Research & Analysis(CFRA)の紹介。同社は90年代に大学教授により創設された。創業者が執筆した粉飾決算に関する書籍が注目を浴び、同社の知名度も向上した。その後2000年代になってからはエンロンワールドコムなどの粉飾決算が相次ぎ、同社が提供する会計分析レポートへの需要も急増することになった。同社は拡大を進めるための成長資金を求めて、現在はTA Associatesの子会社となっている。しかし親会社はあまり経営には口出ししないつもりのようだ。同社が提供するレポートでは、企業経営者が隠蔽しようとする情報を分析してあぶりだすために、経営陣との対立は絶えない。同社のレポートにより対象企業の株価は数割以上は下落しているものと同社では分析している。




・アパレル業界では、メーカーが小売店に値引き原資を提供する制度が昔より存在している。どの程度メーカーは値引き原資を店に渡すかという問題は毎年双方で交渉がなされているものの、今年は例年に増して交渉が厳しくなるものと見られている。百貨店での販売が思わしくなく、感謝祭前から大幅な値引きを行なっているためだ。値引き原資に関する交渉が決裂したために、仕入れ代金の支払いを停止した小売企業もある。最近では高級百貨店だけではなく、ディスカウントストアでも値引き原資を求めるところがあるという。このような制度は短期的にはアパレル価格の引き下げにつながり、消費者には魅力的に映るが、長期的には、品揃えがどこも同じという状況になる可能性も指摘される。メーカーは売れ残り(値引き原資の提供)を心配するあまり、無難なデザインの服しか生産しないようになるためだ。



ホワイトハウスでの記者会見は今までは大手メディアが占めていたが、最近ではブログやネットでのニュースサイトなど様々なジャーナリストも登場するようになってきた。最近ではあるジャーナリストが記者会見で、ブッシュ大統領に汝人を殺すべからずという十戒イラクでの戦争には適用されないのかという質問をしたというケースがある。記者会見自体が一種のショーになっているのだ。というのもC-SPANなどのケーブルテレビが記者会見を放映しているためだ。ホワイトハウスでは入場できる記者を制限することも検討するとしているが、ホワイトハウスは議会などとは異なり伝統的に開放的な姿勢を取っており、この伝統を終わらせてしまうことに対する懸念もある。



・塩は低価格で、食品の欠点を補ってくれる便利な調味料である。しかし過剰な摂取は高血圧を引き起こし、心臓病につながると指摘されている。そしてアメリカにおける平均摂取量は上昇基調にある。しかし摂取する塩のうち、テーブルにおいてある塩を料理に直接振りかけて摂取するのはごく一部である。加工食品の多くに塩が含まれているためだ。そのため消費者は特に塩を取ろうと考えていないのに多くの塩を摂取する状況になっている。過剰摂取への懸念を解消するために、政府は一日あたりの摂取量を減らすように勧告をしようとしたものの、食品業界からの圧力で撤回に追い込まれている。食品業界も90年代には多くの低食塩の製品を投入していたが、多くは失敗に終わっている。失敗の原因は明白である。おいしくないのだ。塩を減らしつつ味を維持するのは難しいのだ。また塩は賞味期限を伸ばす効果があるために、食品業界には一層欠かせないものとなっている。

CFRAに関するバロンズの記事が面白かった。てっきりCFRAは非営利団体だと思っていたのだが、純然たる営利団体だったことが分かった。記事の中で紹介されていた書籍はこれだと思う。本屋で見てこよう。

会計トリックはこう見抜け

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