上場廃止が困難な外国企業

SECは欧州企業の要望に応じて、米国における外国企業の上場廃止を容易にする方法を検討するようだ。米国での規制強化により外国企業が米国に上場することはコストがかかるようになってきている。しかし米国市場から上場廃止を行おうとしても、米国における規則が厳しく上場廃止はかなり困難なものとなっている。米国内の投資家を保護するために、米国内の株主が300名以下になったと証明できるまでは、引き続きSECの規則に従う必要があるためだ。投資信託保有されている場合もあることから300人以下であることを立証するのはかなり困難と見られている。また一度300人以下になっても再び300人を超えるとSEC規則に従う必要が出てくる。また来年にはサーベイン・オクスレー法が導入されるために、外国企業に対する負担は一層大きくなる。多くの欧州企業が容易に上場廃止を行う方法を求めて SECに陳情をおこなっている。陳情している企業は必ずしも上場廃止を念頭においているわけではないものの、選択肢として確保しておきたいという考えがあるようだ。