Earth - The Power Of The Planet

http://www.amazon.co.uk/dp/B001ARYYUY/
最近はこれを見ていた。全部で5エピソード。一回が一時間という長さだ。今まで見た番組と異なり、ナレーターが番組中に登場する。そのため字幕として表示される英文の量は多め。ただしけっこうわかりやすくかなりおもしろかった。知的好奇心を刺激される番組である。

地球上に生命が誕生するためにはあらゆる幸運に恵まれていなければならなかったことが分かる。適切な大きさ(それなりの質量がないと重力も低くなり、大気が地球上にとどまってくれない)、太陽からの距離、月の存在などがこれらの幸運の範疇に入る。月が存在しないと生命が進化しなかったかも、という指摘は意外であった。地球上の気候を一定に保つ役割を果たしているらしい。ただ心配なことに月は地球からどんどん離れている。しかし少なくとも人類が生存しているあいだは気にするような問題ではなさそうだ。木星が地球を隕石から守っているという話も興味深い。木星の引力が大きいために地球にぶつかるかもしれない隕石が木星に吸い寄せられてしまうという。

様々な要因が結びついて、生命が繁栄する状況を生み出したのだが、人類が環境破壊を通じてこのバランスを壊しているという指摘に結びつく。地球自体は非常にタフなので人類がどんだけひどいことをしても結局回復するだろうというが、個々の人間のライフサイクルという短い時間では回復できないところが大きな問題である。ただ今までの地球の歴史を見ても、異常気象や大災害は、当時の主流の生物にとっては大きな問題であったが、進化を促し、別の生命の台頭を促進したとも言える。人間が引き起こす地球温暖化も、別の生物(人間以外)には大きなチャンスを提供するのかもしれない。


wikipediaにおける番組紹介:http://en.wikipedia.org/wiki/Earth:_The_Power_of_the_Planet