不況の中で活況の偽造品ビジネス

The spread of counterfeiting : Knock-offs catch on (The Economist)
偽造品は、一部のラグジュアリーブランドに限定されている訳ではない。驚くことにバンコックでは偽造されたポルシェやフェラーリまで存在するという。不景気の中で偽造品の需要は増えているようだ。本物を購入していた消費者が安い偽造品で済ませようとする傾向があるためだ。サプライチェーングローバル化しているために、今まで正規品を生産していた下請け工場が契約カットとともに偽造品の生産に乗り出しやすいという供給側の事情もある。
偽造品による打撃を受ける企業も黙ってみている訳ではなく、対策を取っているのだが、ホログラムのような単純な手段ではなく、製品の個別識別情報(DNAのようなもの)を埋め込むというかなり凝った方法まで登場している。対策手段を提供する企業は需要増加により料金引き上げまで行っている。政府も企業同様に知的所有権の保護に一層力を入れているが、偽造品生産のメッカと考えられる中国の動きは鈍い。偽造品生産を押さえつけることで雇用情勢が悪化することを恐れているためだ。