政治と科学の緊張関係

Climate change : A heated debate (The Economist)
このような記事を読むことができるのがThe Economistのすばらしい点である。地球温暖化は本当なのか、そして本当に人為的に引き起こされたものなのか、そのような問いに対する確実な答えはない。科学とはそういうものだ。証拠があり、それをいろんな科学者が吟味し否定され、そして新しい理論がうまれ、そしてその理論に反する証拠が見つかり。。というプロセスを延々と繰り返しているのが科学である。科学史を読めば分かるように通説を否定して科学は発展してきたわけだ。地球温暖化でも、IPCCのような権威が存在しているものの、科学という営みの基本は変わらない。地球温暖化があまりにも人類に与える影響が大きいといっても、地球温暖化をめぐる科学者間の自由な論争や意見表明を否定してはいけないと指摘している。否定することは科学の進歩を止めることに等しい。地球温暖化を否定する学説を根拠に、対策を行わないのは、あくまでも政治家の責任であり、そのような主張をした科学者ではない。毎号読んでいれば自明のことであるが、The Economist地球温暖化は何ら確実なものではないが、しかし対策は取るべきという立場にある。