米国で増加する在宅学習

The growth of home-schooling : Kitchen-classroom conservatives (The Economist)
米国では子どもを学校に通わせずに、自宅で教育する親たちが増えている。その数は全体の3%というからかなりの水準だ。学校に行かせずに親が自ら子どもに教えるのは並大抵のことではできない。子どもの教育に専念するために、父親か母親のいずれかは仕事を辞めないといけない。そこまでの負担を背負ってまで、なぜ子どもを自分たちで教えようとするのか。背景には学校での教育に対する強い不信感がある。特に信心深い親にとっては、宗教に配慮しない公教育には我慢ならないようだ。どうしても子どもには進化論を教えたくないらしい。ネットの普及も、親が教育で使う教材を入手することを容易にしており、在宅学習の流れを後押ししている。ただ在宅教育で本当に十分な教育を受けることができるのかという懸念は残っている。在宅教育の子どもが高い教育成果を挙げているとの指摘もあるが、在宅教育が原因なのかどうかははっきりしない。学校に通っていても同じような成果を挙げているかもしれないからだ。在宅教育に対する規制も州によってまちまちだ。学力テストの受験を義務づけるところもあるし、一方で放置しているところもあり、様々だ。