インディーズ映画とケーブルテレビ

Distributing independent films : Saved by the box (The Economist)
大手映画スタジオがバックについていない、いわゆるインディーズ映画は苦境に立たされている。配給会社が閉鎖されたり買い付け本数を削減しているためだ。カンヌ映画祭では5000本以上の映画が配給先を求めて営業しているものの、米国では年間で600本程度しか劇場公開されないという厳しい現実がある。そんなインディーズ映画の救世主となっているのが、ケーブルテレビだ。ケーブルテレビのビデオオンデマンドがインディーズ映画の公開ルートとして活用されている。ケーブルテレビ会社も売上を増やすために宣伝をしてくれるというメリットもある。興味深いのがアルファベットのAで始まる映画がビデオオンデマンドでは有利だという点。リストの上位に掲載されるためだろうか。最初にケーブルテレビで公開してしまうと、劇場公開するのはかなり難しくなる。通常の劇場主はテレビ放映された映画を公開しようとはしないためだ。また俳優たちにも受けが悪い。しかし大ヒットは見込めなくてもそこそこ収益が期待できるだけに、今後もビデオオンデマンドで公開するインディーズ映画も多く出てくると思われる。