アイスランド経済危機

Iceland : Kreppanomics (The Economist)
数日前にも書いたが、アイスランド経済が危機的な状況になっている。金融のグローバル化が一国の経済を急速に成長させもするし、逆に急速に破壊もするという現状を世界に知らしめた、格好の例となった。アイスランド経済は銀行だけではなく、家計も多額の債務を抱えている。家計所得に対する債務比率は2倍以上で、借金漬けと見られがちな米国を大幅に上回る水準だ。国全体がヘッジファンドというか投資銀行になってしまっていたような感じだ。
そもそもなぜ、最初にアイスランドに多額の外貨が流入してきたのか。環境関連やアルミ生産に伴う直接投資がきっかけだったようだが、それだけでは経済を破綻することはないだろう。高金利に惹かれて流入してきた投機資金が原因なのか。同国の銀行は急速に資産を拡大させたが、資金の調達は短期金融市場だった。国内にそんなに資本が蓄積されていないだろうから当然とも言えるが。過度に資金調達を市場に依存することの危険性を再度認識させる結果になったようだ。

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=aUvdiU2cluLE