南アフリカから白人が逃げていく

White flight from South Africa : Between staying and going (The Economist)
だそうだ。何しろ治安が極めて悪い。殺人の発生率は米国の10倍以上だ。誰もが殺人に巻き込まれた人が親戚だったり知人だったりするような状況になってくるとさすがに出国を考えるようになるみたいである。民間の推測によると95年以降80万人以上の白人が海外に出て行ったらしい(アパルトヘイト廃止直前には400万人以上の白人がいた)。海外には南アフリカから来た白人の移住者で構成されたコミュニティも多数発生しており、ロンドンのコミュニティは50万人以上の規模にまでふくれあがっている。しかし犯罪増加が出国を促しているのかどうかに関しては議論も多い。アパルトヘイト廃止による混乱を避けて出国した白人も帰国するようになっている場合もあるという。犯罪そのものよりも、まともに機能しない警察(政府)が愛想を尽かせる要因と見る向きもある。いずれにせよ、スキルが高い白人が海外に移住することは、経済にも大きな影響を与えている。2010年のワールドカップを無事に開催できるのかどうかという懸念さえ出ている。