プライベート・エクイティファンドと銀行

Private equity and banks : Loan rangers (The Economist)
資本不足で苦況に立たされている銀行をプライベート・エクイティファンドは救えるかという話。すでに銀行にとってファンドは大事なプレイヤーになりつつある。特に投資する資金を大量に抱えているだけに魅力的なプレーヤーだ。塩漬けになったLBOローンやCDOを売却する相手になっている。すでにファンドによっては資産の多くが銀行から買い叩いたこの手の証券となっている。しかしプライベート・エクイティファンドは本来、企業を買収して蘇らせて転売するのが目的であるために、単に証券に投資するだけでは自らの存在意義がなくなってしまう可能性もある。やはり、ファンドにとっては銀行そのものを買収することが本来の目的となりそうだ。しかし米国においては大きな問題がある。ファンドが銀行を買収するには大きな障害があるのだ。5%から25%の株式を保有した場合の規制が不透明なのだ。現在の運用方針は、ファンドによっては厳しいものとなったおり、銀行の体力が低下した場合には資本を拠出する義務が課せられている。ただ当局もファンドが銀行を助ける有力なプレーヤーであることも認識しており規制緩和に動いている。