理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

読了。パネルディスカッションの形式で書かれているので読みやすい。しかも専門知識を持たない「会社員」や「大学生」も登場するので初心者向けの説明も豊富に含まれているところが良い。ただ最後のほう(ゲーデル不完全性定理のあたり)はかなり消化不良気味。

いくつか気になった箇所をメモ。

  • 人間がチューリング・マシンだったら、自己の思考の限界を示す不完全性定理を証明できなかった。
  • 理性の最後の一歩は、理性を超える事物が無限にあることを認めること。
  • 理性の限界を認識せずに既存の合理性ばかりを追いかけている人を「合理的な愚か者」と呼ぶ。