移民の母国への回帰が進む

Migration : A turning tide? (The Economist)
アメリカではメキシコからの移民流入のペースがかなり減速しているらしい。国境の取締が厳しくなったこともあるが、大きな要因は米国経済の景気後退だ。特に不法移民が多く就労する建設業界での不振が大きい。移民流入が減速、または帰国が目立つようになったのは欧州でも同じだ。母国での経済成長により、所得格差が縮小し出稼ぎにくるインセンティブが低下している。移民が目立たなくなるのは、外国人排斥を訴える政治家には喜ばしいことかもしれないが、米国はともかく、欧州では今後労働人口の高齢化により外国人労働者への依存度が高まるのは避けられないために、何らかの手当てが必要になってくるだろう。