ガイアの夜明け「百貨店 再編のゆくえ」

録画しておいたものを見た。百貨店業界が縮小しているというのは知っていたものの、予想以上に減少している。この前のThe Economistにもこの話題が取り上げられていた。そんな厳しい状況の中で百貨店は経営統合することで、生き残りを図ろうとしている。番組の中では、大丸と松坂屋の統合の舞台裏が紹介される一方で、統合に参加せずに独立路線を貫く高島屋の戦略も取り上げられている。統合相手の会社に送り込まれる社員達も大変そうである。
統合するか、独立か、この二つのケースを見ると独立路線のほうが生き残る可能性が高そうな気がした。統合してもコストを引き下げることが可能なのだろうかという疑問がある。百貨店が他の小売店と異なるのは、店舗に無駄が多いという点(店の中に美術館まである)だと思うのだがそれを排除することは百貨店としての特徴自体をつぶすことになってしまう。そのため売り場効率の追求には大きな制約があるだろう。
また百貨店という業態自体にどの程度将来性があるのかは非常に疑問ではある。買い物する際の高級感を味わうよりも販売価格が低いほうを好むお客も多いだろうし。高級感と低価格の二極分化が進むのだろう。中途半端なポジションにいるのが一番あぶないのかもしれない。
あと、小売店が集まったビルを運営する会社と百貨店はどう違うのかよく分からないところだ。実質的には百貨店はビル運営会社ではないのか。