20070612

株式市場の上昇と、金利上昇は企業年金基金にはプラス材料だ。金利の上昇は割引率の上昇を意味しているためだ。そのため欧米の年金基金では巨額の赤字も急速に縮小しつつある。そこで浮上してきたのが債券への重点投資だ。企業年金の特性を鑑みると、債券に重点投資することは妥当だと思えるが、様々な理由から株式投資を重んじてきた。もっとも大きな理由は収益率が高く、拠出する企業の負担が少ないというものだ。ただ株式に重点投資することはリスクも大きい。ドットコムバブル崩壊時には思い知らされた。ただ債券に切り替えるといっても、インフレから守ることができる長期債はなかなか入手できない。価格も割高だ。

Buttonwood | Disappearing deficits | Economist.com
(The Economist)(2007/06/07)(Finance)(762 words)(Rating:4)
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final-salary (15.02) pension (14.83) stockmarket (13.06) bond-like (12.26) equities (12.19) inflation-linked (11.50)

米国の銀行業界は厳しい状況にある。金利が逆イールドになっているために、短期金利で調達した資金を長期金利で貸し出すと、赤字になってしまう。さらには不動産向けのローンが悪化しているという問題や、預金獲得競争が激化しているという問題もある。大手銀行なら事業の多角化でこれらの影響も抑えることはできるが、小規模の銀行ならそういうわけにもいかない。そこで身売りする銀行も出ているが、現在の市場は数年前と異なり、買い手市場になっている。そのため買収に際しても、大幅なプレミアムどころか、直近の株価よりも低い価格でしか買収提案を出してこないケースさえある。takeoverならぬ takeunderである。

For Small Banks, Beware 'Takeunders'
(WSJ)(2007/06/08)(Finance)(840 words)(Rating:4)
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yardville (26.01) harralson (15.02) sidel (12.23) takeunder (10.62)

パキスタン株式が好調だ。ムシャラフ大統領への批判が高まり政局の不透明さが増しているのとは正反対である。好調な株式市場の背景には、高成長を続けるパキスタン経済がある。ムシャラフ大統領の下で、積極的に民営化を進めたことが成長に貢献している。民営化により政府の財政赤字が大幅に低下したこともリスクプレミアムの低下につながった。他のアジア諸国と比較するとPERは割安であり、外国人投資家の資金が大量に流入している。もしムシャラフ大統領が退任することになったとしても、後任者は同じ経済政策を続けるだろうとの見方が強く、株式市場は好調を続けると予想されている。

Pakistani Stocks May Hold Luster Even If Musharraf Doesn't Shine
(WSJ)(2007/06/11)(Heard in Asia)(950 words)(Rating:4)
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sohail (12.74) musharraf (11.86) karachi-based (10.62)