- 作者: 友岡賛
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/12
- メディア: 新書
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複式簿記は、利益と資本を分離して把握することを可能にしたために、資本主義の発展には欠かせなかったとも考えられる。もちろん逆の可能性もある。株式会社の発展と共に組織が複雑化し、適切に管理するために複式簿記を利用せざるを得ない状況になったということもあり得る。複式簿記が登場するまでは、資本という概念が存在しなかったとも言える。
この本では会計を「説明」ととらえている。委託者と受託者が存在する場合、受託者は委託者に対して自らが何をやったのか説明する必要がある。株式会社の例では、「委託者」は株主だし、「受託者」は経営者になる。説明を担保するために、独立した立場からの監査が求められるし、専門知識を有した会計士という職業も必要になってくる。