心の仕組み~人間関係にどう関わるか〈上〉

心の仕組み~人間関係にどう関わるか〈上〉 (NHKブックス)

心の仕組み~人間関係にどう関わるか〈上〉 (NHKブックス)

訳が分からなくなった第2章を読み通し(ほとんど理解できなかった)、第3章に進む。「脳の進化」という章になる。ここで指摘され再度思い起こすことになったが、知能は進化の結果、必ず生まれてくるものではない。そのため地球外生命が存在したとしてもそこに知能を有する生物が存在するとの前提を立てるのは困難になる。しかしもし地球外に知能を有する生物が存在するとしたらそれは自然淘汰の結果であるというドーキンスの主張は納得できる。
知能を持つ人間から見れば、知能は不可欠に見えるが、生存に特に欠かせないものではない。知能がない生物も問題なく生きている。知能(すなわち脳)を持つことのコストも考慮しなくてはならない。脳が大きいので人間の出産はリスクが高くなり、脳はエネルギーを大量に消費するという問題もある。飽食の現代では忘れてしまうが、進化の過程では人間は有り余るような食糧に囲まれていた訳ではない。