人間ものがたり―石器時代から現代までのわたしたちの歴史

人間ものがたり―石器時代から現代までのわたしたちの歴史

人間ものがたり―石器時代から現代までのわたしたちの歴史

引き続き読書。ヒトラーの躍進、スターリンの圧政、第二次世界大戦、戦後の中国・インドなどの箇所を読む。
フランスやイギリスがなぜヒトラーに対して宥和政策をとったのか、改めて不思議に感じる。ヒトラーによる無茶な要求はこれで最後だと自分たちを騙していたのか。まあ現在の視点から過去の行動を評価するのは不公平だとは思うが。
中国とインドで政治体制の歩みがこんなに違っていたというのも少し驚いた。インドは教育水準も低かったのにかかわらず民主主義を基盤に国を発展させようとしたのに対して、中国は共産党による独裁で国を成長させようとした。この2国の成長を比較する限りでは、民主主義が経済成長を加速するとは言えないようだ。インドで民主主義が滲透したのは、宗主国イギリスの影響も大きい。イギリスがインドに対して行った政策の多くはインド人には不評だったものの、民主主義というシステムは優れていると判断していたというのも非常に合理的な態度だと思った。