高校での世界史

多くの高校で必修科目の世界史を履修していなかったというニュースを読んで、いつのまに世界史が必修になったのか疑問に思った。20年ぐらい前は世界史は必修ではなかったと思う。もしそのころから必修だったとすると私が通っていた高校も問題があったということになるな。
私が通っていた高校では、進学校ということもあって世界史と日本史を両方教えることはなかった。ふたつのうちいずれかを選んで高校2年・3年の2年間でじっくり教えるというスタイルを採用していた。私は漢字を覚えるのがいやというくだらない理由で(ついでに古文を読むのがいやという理由もあった)、世界史を選んだのだが、世界史には当然中国の歴史も含まれるので漢字をたくさん覚えなくてはならないということには気づいていなかった。7割以上の生徒が日本史を選んでいたと思うのだがが、日本史のほうが暗記する項目が少ないと考えていたのだろうか。
しかし世界史はそんなに人気がないとは残念だ。私は世界史で大学受験をしたので、その際に学んだ知識は多くの本を読む際にもかなり役に立ったと思う。歴史を学ぶということを、単に過去の出来事を覚えるということと同一視しているのがそもそも問題なのだろう。なぜ現在のような状態になったのか、その疑問を解明することが歴史を学ぶ意義だと思うし、その点でジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」(ASIN:4794210051)「文明崩壊」(ASIN:4794214642)は優れた歴史書だと思う。このような本を高校生に読ませれば、世界史に対する関心も高まってくるのではないかと思った。