20060807

土曜日のWSJには神戸牛の記事が掲載されていた。日本が米国産の牛肉を輸入禁止にしていたことに対応して、米国でも日本の牛肉の輸入を禁止していたようだ。この制裁が解除されようやく神戸牛が米国市場に戻ってきたという記事である。全部を読んだわけではないが神戸牛は牛肉の中でも最高級だと絶賛。ただし値段も高いとのこと。神戸牛が米国で入手できない間は、米国産の神戸牛というなんか偽造品みたいな牛肉が出回っていたらしい。

  • 衛星テレビ業界は今までケーブルテレビ業界より顧客を奪ってきた。しかしこの構図が逆転しつつある。DirecTVやEchoStarといった衛星テレビ大手の新規加入者数は前年の半分程度にまで落ち込んでおり、来年には加入者が減少するのではないかと予想されている。背景には、ケーブルテレビが提供するサービスが魅力的になっているという点がある。ブロードバンドや電話などをバンドルして提供しているのが消費者には魅力的に映っている。放送内容はケーブルと衛星では大して差がなくなっている。衛星テレビでは電話やブロードバンドを提供するのは困難だ。苦境を脱するために、衛星テレビ大手2社が合併するのではないかとのうわさも流れている。ただ独占禁止法の観点から認可されるかどうか疑問視する声もある。衛星テレビの加入者が鈍化しているのは、信用リスク管理を強化しているという面もある。またデジタル・ビデオ・レコーダーを提供するなど、衛星テレビ加入者獲得に要するコストも大きくなっている。

  • ファーストリテイリングが事業拡張を進めている。日本ではユニクロブランドが大成功を収めたために飽和状態になっている。そこで新しいブランドや海外進出を積極的に手がけている。週末には香港で同社と同じようなビジネスを展開しているGiordano Internationalに対して、合併を含めた交渉を進めていると発表した。正式に買収提案を出したわけではなく、交渉の初期段階であり、最終的にはどのような決着になるのかは現時点では不明だ。Giordano Internationalは香港や中国で強力なネットワークを有しており、同社には大きな魅力となっているようだ。この案件以外にも、米国への進出も加速している。また新ブランドの買収も盛んだ。婦人服のブランドを買収したり、秋には、G.Uという新しいブランドを国内で展開することを予定している。このブランドはユニクロよりも品質は劣るものの安さとファッション性を追求したものとなる予定。ダイエー中心に出店する計画だ。
    heard on the streetというよりも、heard in asiaに掲載されそうな記事である。
  • ヘッジファンドが、流動性の低い資産(プライベート・エクイティなど)に投資する際に、サイド・ポケットという仕組みを利用する場合がある。サイド・ポケットはファンド本体とは別勘定になり、解約には制限がかけられる。解約に伴う換金売りで既存投資家に影響を与えないことがこの制度の目的だ。しかし SECなどの規制当局は、この制度がヘッジファンドの運用成績を押し上げるために利用されているのではないかとの懸念も持っている。芳しくない資産をサイド・ポケットに押し込むことで、ファンド本体の運用成績を向上させ、成功報酬を多く請求しようとしているのではないかとの疑いが出ている。
    以前にも同じような記事を読んだような気がするな。