20060712

最低限の目標のみをこなす。

  • プライベート・エクイティ・ファンドが小売企業に注目している。ファンドは多くの資金を投資家より集めており、この資金の投資先を探しているが、安定的なキャッシュフローをもたらす小売企業はファンドにとっても魅力的な投資対象となる。すでにNeiman Marcusなどの小売企業がファンドに買収された。ファンドに買収されたJ Crewが最近IPOを行い、成功していることからいっそう小売業界への関心が高まるものと見られている。アナリストも今後買収される小売企業はどこか、分析に忙しい。Home Depotのような全国展開している小売企業や、業界リーダーになるにはシェアが低い専門店チェーンなどが買収ターゲットと予想している。

  • 鉄鉱石などの資源価格が上昇している中、鉱山会社が買収意欲を高めている。自社で新規鉱山を開発するには時間がかかり、開発して操業する前に市況が悪化してしまうリスクもある。また開発対象となる鉱山が、政治的に不安定な地域に存在しているのもリスクを高めている。このような状況の中、自ら鉱山を開発するより、買収したほうがメリットが大きいと考えている。すでに昨年は前年と比較して大幅にM&Aの案件が増加している。今年もすでに大手企業による大規模な買収案件が進行中だ。買収側としては業績が好調なだけに手元資金も豊富で、積極的に高いプレミアムを提示して買収しようとする可能性が高い。買収先の企業の株式を保有している投資家にとっては高い収益を得ることができるチャンスとなる。