インポッシブル・シンキング 最新脳科学が教える固定観念を打ち砕く技法

インポッシブル・シンキング 最新脳科学が教える固定観念を打ち砕く技法

インポッシブル・シンキング 最新脳科学が教える固定観念を打ち砕く技法

とりあえず、この本を先行して読むことにする。最初に予想した以上に面白い。

英国のGECの惨劇を紹介した箇所を読んでいると、メンタルモデルとビジネスモデルの区別がつかなくなった。同じような意味で使っているような気もする。もしくは眼に見えないものがメンタルモデルで、それを現実化・具体化したものがビジネスモデルなのかもしれない。

新しい現実に既存のメンタルモデルが機能不全に陥ってしまうことがある。このような場合にどうすべきか。今までのメンタルモデルを捨ててしまうか、それともあくまでも既存のモデルに固執するか。本書ではやみくもに新しいモデルに飛びつく危険性を強調している。既存のモデルを残しつつ、新しいモデルを限定的に試してゆくという第3の方法があることを指摘している。

メンタルモデルは、パラダイムに似ているな、と読みつつ考えていたのだが、著者自らが本書の中でパラダイムとメンタルモデルは似た概念であると書いている。ただパラダイムが新しいパラダイムに移行する時には一方方向であると、クーン氏(パラダイムの提唱者)は指摘していたのに対して、本書ではパラダイムは複数のものが共存することもあり、場合によっては古いパラダイムに戻る可能性もあることを指摘している。