人類が知っていることすべての短い歴史

人類が知っていることすべての短い歴史

人類が知っていることすべての短い歴史

科学史の本なのに、読んでいてにやけてしまうのはなぜだろう。高校の科学の教科書をこれにすべきだと思った。試験問題の作成には苦労するかもしれないが。。ただ科学に対する興味を持たせることはできると思う。

マリー・キュリーに関する記述が興味深い。2つの分野(物理学と化学)でノーベル賞を受賞したのは彼女だけらしい。ただしフランス人の基準からしても度を越えた不倫により科学アカデミーには入れてもらえなかったという。放射能を研究していたために白血病で亡くなるが、当時は放射能がいかに危険であるかは認識されておらず、逆に体に良いとの俗説も流布していた。キュリーの遺品は放射能まみれなので、ノートや料理本に至るまで素手で触れることはできない。

アインシュタインの箇所には、e=mc2の数式の説明もあり、意味するところはあらゆる物質に大量のエネルギーが閉じ込められていることらしい。平均的な体格の成人ならば、体の中に、巨大な水素爆弾30個分のエネルギーが収まっている。(それを放出する方法を知っていて、あえて実行しようと思えばの話だが。という前提がついている)
ウラン爆弾でさえ、放出できるはずのエネルギーの1%以下しか放出できていないという。