歴史の方程式―科学は大事件を予知できるか

歴史の方程式―科学は大事件を予知できるか

歴史の方程式―科学は大事件を予知できるか

ほとんど会社の昼休みにしか読めていない。自然界に潜む冪乗則の法則から、今度は人間社会にも同じ法則が潜んでいることを示す。最初は株式市場がテーマだ。投資家個人は独立して意思決定を行うわけだが、他人の影響を受けるとために、臨界状態における原子と同じような振る舞いを示す。大暴落の背景には大きな問題があるのではなく、小さな下落と原因は大して変わらない。あるきっかけが最終的に、大暴落になるのか小幅な下落になるのかは事前にはまったく分からないのだ。
株式市場における変動率にも冪乗則が観察され、都市の大きさと個数にも観察されるという。個々人の人間の振る舞いを記述する法則はないものの、集団になると法則が表れてくるというのが非常に面白い。選挙の結果にも同じことが言えるのではないかと思った。特に昨年の衆議院選挙など。小選挙区制は臨界状態になりやすいのかもしれない。
もう一度最初から読み直したほうがよいかもしれない。といいつつ、再び最初から読むことはめったにないのだが。

紹介されていた「科学革命の構造」(ASIN:4622016672)も読みたくなった。