20060329

Heard in Asiaが朝方読めると、ノルマをだいぶ消化した感じで気分が良い。臨時収入があったので、The Economistのサイトアクセス権の購入を行った。

  • 米国連邦検察は、ホワイトカラー犯罪の捜査において、企業にプレッシャーをかけている。起訴された従業員に対して弁護士の費用を会社で負担することは、捜査に対して非協力的であると見なすというのだ。非協力的であるとみなされると、最悪の場合、法人自体が起訴される可能性があり、アーサー・アンダーセンのように会社消滅になりかねない。被告側は、検察が裁判で有利な展開に持ち込むために被告が充分な弁護サービスを受けることができないようにし向けていると批判している。司法省は弁護士の費用を負担するかどうかを協力的か否かを判断する材料にはしないと主張している。弁護には多くの費用がかかるので普通のホワイトカラー社員には自腹で負担することは難しいと関係者は指摘している。

  • イラクにおける反乱分子の鎮圧に手を焼いている中、米軍はベトナム戦争の教訓を生かそうとしている。きっかけになったのが、米軍将校が執筆した「Learning to Eat Soup with a Knife」(ASIN:0226567702)という本だ。アラビアのロレンスから題名を引用したというこの本は、戦場でいかに学ぶことができるかという点を強調している。ベトナムでは米軍は学ぶことができなかったのに対して、マレーシアで共産党戦力と戦っていたイギリス軍は学ぶことで状況に対応していったと指摘している。ベトナム戦争直後は、大規模な軍事行動を制限した政治家や国民の支持が無かったことがベトナムでの敗戦につながったとの考えが一般的であったが、その後は現地民の協力や信頼を勝ち得るような施策を講じなかったことが原因だという考えに変わっていった。
    Learning to Eat Soup with a Knifeという題名は、アラビアのロレンスの言葉に由来しているが、これは原住民の信頼をえるには、スープをナイフで飲むぐらい時間がかかるという意味らしい。