20051129

以下の記事を読んだ。昨日の積み残しも含む。

  • 業績悪化で株主の不満が高まっていたFirst DataのCEOが年内にも交代することになった。株価もこのニュースで急上昇している。後任のCEOは以前同社を経営していた人物であり、後継者を捜すための2年間の期限付きで就任することになる。同社の主力事業はWestern Unionである。これは送金サービスであり、世界の送金額の1割以上のシェアを有しており最大規模の企業である。中近東にはオイルダラーに惹かれて多くの出稼ぎ労働者が引き寄せられており、欧州でも多くの不法移民が住んでいる。南米では多くの労働者が北米に出稼ぎに行っているのだ。このような状況の中、移民達が故郷に仕送りするために同社のような送金サービスを利用している。しかし困ったことに送金手数料が急落しているのだ。低価格のインターネットサービスが勢力を増している上、銀行が場合によっては無料で送金サービスを顧客に提供しているためだ。同社は手数料引き下げのほかにも、競合企業の買収やプリペイドカードなどの新しいサービスの導入を通じて対抗しようとしている。同社の他の事業としてはクレジットカード処理サービスがあるが、これは競合他社に比べて見劣りする。そのため売却の可能性もあると見られている。
    Western Unionのような送金サービスは銀行口座を持っていない人たちが利用するものだと思っていたが、利用者の半分以上は口座を持っているという。
  • クリスマスプレゼントとして、大人向けのデジタル家電をほしがる子供が増えている。10代にもならない子供がiPodや携帯電話、DVDプレーヤーをほしがるのだ。親たちはこのようなリクエストにどのように応えれば良いのか悩んでいる。価格が高いのはもちろん、自転車にも乗れないような小さな子供にこのような大人向けの製品を買い与えることがよいのか考えているのだ。すでに子供向けのデジタル家電市場は急速に成長している。子供のプレゼントへの期待感も変わりつつある。たくさんのプレゼントよりも魅力的なプレゼントを一つもらえればそれでよいという考えになっている。今年の人気プレゼントはXbox 360だが、すでに売り切れとなっており、子供に買い与えるために探し回る親もいる。携帯電話だけは買い与えないという親も多い。自らの経験に基づいているのだ。電話をかけまくって請求書に驚くという事態が子供でも繰り返されると考えているのだ。
    高い家電をねだられて親も大変だ。
  • ダラスは80年代には活気ある町であったが、その後石油価格の暴落とS&Lの破綻により急速に寂れてしまった。景気が良いころに建てられたオフィスビルは空室が目立つようになった。現在、ダラスは他の大都市と同じように、都市中心部に住民を引き寄せようとしている。今までオフィスとして利用していたビルを税制面での援助により住居に転用させているのだ。住民が一定数を超えると、都市部でもレストランなどの店舗が充分商売できるようになるため、安定した税収が期待できると考えている。しかし住民をめぐっては競争相手も多い。ダラス郊外には、魅力的な環境をもった住宅開発プロジェクトが相次いでいるためだ。ダラスは他の不動産市場と異なり価格が上昇していないために、都市部のコンドミニアムでも価格が低い。そのため割安感も出ている。

  • 米国では医薬情報担当者(MR)として採用されるチアリーダーが増加している。正式な統計は存在しないものの、チアリーダーを専門に斡旋する業者まで登場しており、数百人単位で製薬会社に送り込んだと話している。製薬会社では昔は医者に対して様々な接待を行っていたが最近は規制が厳しくなり、接待が難しくなった。そのため個人的なコミュニケーションが重視されている。医者には男性が圧倒的に多いために数多く存在するMRの中で医者にアピールするためにはセックスアピールのあるチアリーダーが役に立つと考えているのだ。製薬会社はルックスではなく、チアリーダーとしての経験・性格がMRにも適しているだけだと主張している。セックスアピールで勝負するのは女性だけではなく、男性MRも運用選手出身のハンサムな人が増えているという。セックスアピールで勝負するのはいいが、それを医者が勘違いし、セクハラにあう女性MRも多いようだ。
    日本ではどうだろうか。
  • ギフトカードはクリスマスシーズンの商品としては高い人気がある。今年はこの人気にあやかろうと多くの小売企業がさらなるキャンペーンをしている。キャラクターを掲載したギフトカードや購入者が写真を埋め込めるギフトカード、音声を入れることができるギフトカードなど様々なカードが販売されている。小売企業にとってはギフトカードは魅力的な商品である。カードを購入した人と、もらった人の合計二人が店舗にやってくるためだ。それにギフトカードを利用する時期はクリスマスシーズン後であることから、クリスマス商戦を延長できるというメリットもある。