20050330

PC上で以下の記事を読んだ。最近はダイアリーの題名と異なり、PDAを利用していない。
・マレーシアのパーム油市場には悪いニュースが相次いでいる。エルニーニョが発生する可能性が高まっているおり、もし発生すると旱魃になるため、生産量も減少すると予想されているのだ。加えて、労働力不足という問題も抱えている。パーム栽培地では、多くの労働力をインドネシア人に依存している。しかし多くの労働者が不法入国しているために、マレーシア政府が対策に乗り出している。いったん不法労働者をインドネシアに帰国させた後に、正式な手順で再入国するように促している。ただマレーシアとインドネシア政府の対立で再入国が遅れており、労働力不足が懸念されている。このようなニュースは短期的にはパーム油価格を押し上げるとアナリストは予想しており、マレーシアのパーム油メーカー(PPB Oil Palms、Kuala Lumpur Kepong)が恩恵を受けると指摘している。






・スペインのバンコ・ビルバオビスカヤ銀行(Banco Bilbao Vizcaya Argentaria SA)が、イタリアの銀行であるBanca Nazionale del Lavoro SpA(BNL)に買収提案を行なった。今までは、イタリアの中央銀行は、外資系による国内銀行の買収を阻止続けてきた。今回の対応が注目される。ただ今回はEUからの監視もあり、中央銀行も難しい対応に直面すると指摘する専門家もいる。イタリアの銀行業界は細分化されており、外資系による買収の機運は何度となく高まっていた。しかしイタリア企業への貸し出しが減少するのではないかとの懸念で阻止されてきたのだ。今回も中央銀行BNLの大株主達に対抗案を出すことができるかどうか探りを入れているようだ。欧州の銀行再編の動きは昨年、スペインのサンタンデール銀行が英国のアビーナショナルを買収するとのニュースで激しさを増している。





・聾唖者のための補聴器として、耳の後ろにある骨に直接埋め込む形式のものがある。この方式は数十年前より存在していたが、子供にでも移植できるようになったのはごく最近のことである。この機器の移植を受けた子供が聾学校に入学してくるようになり、聾学校ではカリキュラムの見直しを進める動きも出ている。聾唖者達は、手話教育の比重を落とした新しいカリキュラムに対して不満を強めている。長年築き上げた手話文化の崩壊につながることを恐れているのだ。しかし聾唖者の子供の親達も一枚岩ではない。自らが聾唖かどうかで対応が大きく変わってくるのだ。





・アフリカにおける中国の存在感が高まっている。政府援助などを通じてアフリカ諸国との関係を強化しているのだ。中国企業も国策にしたがって積極的にアフリカに進出している。アフリカには天然資源が多く、中国の動きは自国の経済発展に伴う天然資源需要を満たすという面もある。しかしアフリカ諸国との関係を強化することで米国に対する対抗軸となることも目指している。その先には台湾の再支配という問題も横たわっている。人権侵害や汚職などで批判されている政府とも積極的に関係を強化している。この動きを代表するのが、スーダンである。スーダン政府はダルフール問題で国際的には批判を受けているものの、中国は支援しているのだ。ほかにもエチオピアとの関係強化も目立っている。エチオピアには大して資源はないものの、地政学的に有利な場所に存在していることが中国の関心を引いているのだ。


今日のHeard on the StreetはまるでHeard in Europeのような内容だ。