20050131

以下の記事を読んだ。
P&GGilletteを買収することになった。この買収はP&Gに一層大きな購買力を与えることになり、大規模なコスト削減効果が期待できる。このコスト削減部分は研究開発や宣伝、価格引下げなどに投入される可能性もある。同業他社は今回のM&Aにどのように対応するのか決断を迫られている。




・軽量ブラウザであるFireFoxIEのシェアを奪っている。IEにとっては久しぶりのライバルの登場となる。このソフトウェアはオープンソースでできているが、今までのオープンソースギーク向けだったのに対して、FireFoxはコンシューマーを対象にしているのが今までと大きく異なる。ソフトウェアを広める面でも、草の根運動的な方法でFireFoxの魅力を広めていった。New York Timesに全面広告を掲載するなど、一般消費者にアピールする宣伝を行なっている。IEが進化を止めてしまったかのように見える一方、FireFoxは急速に進化している。セキュリティホールが見つかってもすぐに対応できるのだ。




・中国で最初の外国人による投資ファンドであったASIMCOの経営陣による伝記から、中国での直接投資の難しさを検証する。最近では多くの業界で、合弁企業ではなく全額出資による直接投資が認められるようになっているが、既に魅力的な収益機会は失っているとも言える。




・MythTVやBitTorrentなどの登場により、テレビ業界も音楽業界のような違法ダウンロードに直面している。特に最近ではテレビ放送をDVD化したソフトが大きな収益を上げており、このような違法ダウンロードにより、魅力的な商品を失うという危機感をテレビ業界は感じている。テレビ業界としてはこの動きを妨げることは難しく、視聴者にどのような魅力的な視聴方法を提供できるかが大きな課題となる。




人民元の切り上げを求める声が先進国の間には強い。しかし世界最大の靴メーカーである Yue Yuenの現状を見る限りでは、人民元が上昇しても中国企業の価格競争力は変わらないように見える。同社では人民元建てのコストは2割程度だというのだ。コストの多くはドル建てであり、人民元の切り上げはコスト削減につながるとみられる。同社は最近業績発表をおこなったが、初めての減益となった。コストの多くを占める石油化学製品が原油上昇で急騰したためである。同社のような高いシェアを有する企業でさえ、顧客にコストを転嫁することは簡単ではないことが伺える。




・労働者人口が高齢化する中、年齢により不当な解雇を受けたとする裁判も増加するものと予想されている。企業にとっては効率化を目指すうえで若い人を活用するほうが便利だからだ。高齢者は年収も高いうえ、医療費もかさみ、家族との関係が強いため転勤なども難しいためである。