オーディオブックのナレーター

米国で普及しているオーディオブックのナレーターとして人気を集めるBrick氏の紹介。以前は役者や脚本家をしていたが、いい声をしていると友人が気づいたことがこの商売に入るきっかけとなった。そのためオーディオブックの会社のオーディションを受けることになったのだ。販売されているオーディオブックの表紙には著者や有名人が取り上げられているものの、著者は必ずしも読むのがうまいわけではなく、有名人も読んでいる時間がないために、専門のナレーターが必要になるのだ。同氏の声は著者からも高い評価を受けている。しかし新しい造語や今まで発音したことがない言葉に対してはアクセントなどをいちいち調べるという手間があるという。この仕事についてからはカラオケにいけなくなったとこぼす。声を守らなくてはならないためだ。一冊の本を朗読するのに100時間程度かかるため、常にのどが枯れていると話す。のどを守るために朗読中は頻繁にお茶を飲んだり、お腹が鳴るのを防ぐために腹に枕を押し当てたりという苦労もある。

Behind a Book on Tape Is a Good Dictionary And a Glass of Water
(WSJ)(2004/11/09)