SAC Capitals

Steve A Cohen率いるSAC Capitalsの紹介。同氏はかなりアクティブな取引で知られており、NYSENASDAQ出来高の1%以上を常に占めている。売買手数料を値切ることもなく気前よく支払うので証券会社にとっては10本の指に入るほどの上得意客である。証券会社にとっては単に売買を繰り返すだけではなく、利益率の高い公募増資なども大量に購入してくれるので一層おいしいお客となっている。年間に証券会社に払っている手数料だけで1億ドル以上になると見られている。そのため証券会社から受ける待遇もVIPクラスである。アナリストがレポートを発表した場合は、何をおいても真っ先に同社に教えてあげる必要がある。そうしないと後で同社から激しいクレームがくるのだ。また魅力的なIPOでも多くの株式を割り当ててもらうという待遇も受けている。重要な顧客であることを背景にアナリストにレーティングの変更を迫る場合もあると言われる。彼は子供の頃から数字に関心があったらしく、新聞のスポーツ面のスコアをいつも見ていたらしい。その後株式欄に目が行くようになり、10代の頃から証券会社に出入りするようになった。大学生のころから授業の合間に株式取引を行っていたという。その後証券会社に入社してオプショントレーダーになり、入社当日から高い利益を稼ぎ出すことになった。その後SAC Capitalsを設立することになる。同社の運用成績は極めて優れているが、運用報酬の50%と極めて高い(通常のヘッジファンドでは20%程度)。派手な運用スタイルとは異なり、同氏は極めて地味な性格という。マスコミ嫌いでインタビューもほとんど受けない。証券会社などから来る山のような情報の中から本当に必要な情報をかぎ分ける能力を持っていると関係者は語っている。部下のトレーダーにも厳しく、損失を出して即刻首になった者もいると言われる。