「量子論」を楽しむ本―ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!.

読了。面白いが理解できたとはとても言えない。あくまでも「楽しむ」本である。読者を置いてきぼりにしないように非常に配慮されている。数式もほとんど出てこないし、難しい説明が始まる前には理解できなくても構いませんといった「励ます」言葉がつけられていたりする。
電子は粒子であり波でもあるという説明はなかなか理解できない。実際には電子に限らず物質にはすべて波の性質があるらしい。ただ人間の眼で見えるほどの大きさの物質では波長が非常に短いので波としての性質が見えてこないだけらしい。
しかし自然には本質的にあいまいなものが潜んでいるといったことや、客観的事実は存在しないなどといった量子論の考えは非常に魅力的だ。

昨年購入して、途中で放り出してしまった「そして世界に不確定性がもたらされた―ハイゼンベルクの物理学革命」(ASIN:4152088648)にもう一度挑戦しようかなと思う。

自然は観測によって状態が初めて決まるものであり、誰も観測していないときにはすべては決まっていない、確定した事実は何一つ存在しない