株式会社という病

株式会社という病 (NTT出版ライブラリーレゾナント)

株式会社という病 (NTT出版ライブラリーレゾナント)

引き続き読書。効率・利益を追求する組織である株式会社という存在が、社会の価値観を変えつつあるというのがテーマか。多様な価値観を持つ社会から、効率という尺度だけで評価される社会へ変貌しつつあるということを説いている。人間が生み出した株式会社という制度に人間が振り回されていると皮肉な構図。ウェブ進化論国家の品格に関する批判も盛り込まれているが、本書全体の流れからはすこし浮いているような感じだ。

昨日、iTunes Storeで芝浜のオーディオブックを購入した。この本の中で何度か紹介されており聞いてみたくなったのだ。購入してすぐ、読書を中断して30分ほど聞き入る。江戸時代にもお金の持つ魔力について充分認識されていたことが分かる。

岩井克人貨幣論網野善彦の「日本の歴史を読み直す」、ジョエル・ベイカンの「ザ・コーポレーション」(ASIN:4152086041)が下敷きになっているようだ。


不二家の不祥事が本書で紹介されていた。不二家だけではなくライブドア村上ファンドの事件のほうが扱いは大きいのだが。。不二家に関して言えば、賞味期限切れの材料を使っていたことよりも、ホームパイの包装が開けにくいということのほうが私には非常に腹立たしい。いつも開けるのに苦労する。苦労して開けるとパイの破片がそこら中に散乱したりするし。ただ文句を言いつつもやめられないのがつらいところだ。