長安から北京へ / 司馬遼太郎

長安から北京へ (中公文庫)

長安から北京へ (中公文庫)

読了。面白い。中国旅行の紀行文だが、旅行そのものの記録よりも、折に触れ登場する司馬遼太郎本人の思索が本書の読みどころだと思う。中国各地を回るので、地図が付属していれば良かったな。
日本は中国から多くの文化を受け入れているものの、考え方はかなり異なるようだ。中国では儒教が文化のベースになっているが、儒教があるかぎり近代国家を作ることができないと考えたのが毛沢東だ。そんなことを聞くと論語も読みたくなった。
遣唐使が行くまでは、日本には定まった国号がなかったというのが意外だ。