銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

もうすぐ読み終わりそうだ。
18章「新世界と旧世界の遭遇」がこの本の中身を要約しているように感じる。食糧生産と家畜飼育の面で旧世界に遅れてしまったことが、二つの世界における文明の進化の度合いに決定的な影響を与えたということ。
14章「平等な社会から集権的な社会へ」も社会構造の進化の様子が説明されており面白い。社会を構成するメンバーが少ない段階ではみんな顔見知りなので、メンバー間でトラブルが発生しても両方を良く知る人物が仲裁することができる。しかし社会が巨大化していくとそのような方法ではトラブルを解決できなくなってしまう。そこで国家が生まれ、権力を独占するようになった。このような国家も旧世界では多く存在していたが、新世界ではインカやアステカなどごく少数しか存在しなかったことも二つの世界の差として表れてくる。