物理学者、ウォール街を往く。―クオンツへの転進

物理学者、ウォール街を往く。―クオンツへの転進

物理学者、ウォール街を往く。―クオンツへの転進

この著者は非常に率直に表現しているなあと感じる。感じた不満なども隠さず記述している。あと自分の失敗談なども。
一度ゴールドマン・サックスを退社してソロモン・ブラザーズに転職し、再びゴールドマン・サックスに出戻っているのだが、この2社の企業文化の違いが興味深い。ゴールドマンのほうが上品で貴族的な社風といった感じ。90年代初頭の債券相場暴落まで行われていたトレーディング・フロアでの食事サービスに驚く。無料で出前をいくらでも取ることが出来るので、たちまち肥満になったという。ウォール街は景気がいいときにはとことん待遇がいいし、反対の時にはまた徹底的に切り詰めるという雰囲気のようだ。