テクノロジストの条件 はじめて読むドラッカー (技術編)
テクノロジストの条件 (はじめて読むドラッカー (技術編))
- 作者: P.F.ドラッカー,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2005/07/29
- メディア: 単行本
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企業の役割はイノベーションを生み出すことだと指摘。イノベーションがないと収益はどんどん低下し、企業は死に至るという。そのため企業は運を天に任せずに組織的にイノベーションを生み出す作業を行わなければならないのだ。大企業でイノベーションが生まれないというのは迷信に過ぎない。イノベーションにとって障害となるのが既存の事業であり、既存の事業を計画的に破棄する仕組みを導入しなければならない。既存の事業に経営資源を奪われてしまうことを避けるためだ。
岩井克人は「会社はこれからどうなるのか」で、利潤とは差異から生じると指摘していたが、これはイノベーションと言い換えることもできるのかなと思った。産業資本主義以降のポスト産業資本主義ではイノベーションこそが利益を生み出す源泉となるということなのだろう。イノベーションを生み出すのは労働者(知的労働者)であるから、資本よりも労働者の価値が重視される社会になりつつあるということか。資本の論理で行われる敵対買収行為などは産業資本主義時代の遺物なのかもしれない。
まだまだ書きたいことはあるが、寒くてキーボードで入力するのがきついのでまた今度。