ローマ人の物語

ローマ人の物語 (12) 迷走する帝国

ローマ人の物語 (12) 迷走する帝国

「迷走する帝国」をようやく読み終わる。未曾有の国難の中で皇帝達がどのように危機に立ち向かっていったのか述べられている。皇帝の在任期間がかなり短くなっているので、だれがだれやらよくわからなくなってきた。在任期間が短くなっているという点も当時のローマ帝国の危機をあらわしているのだと思う。
最後の章で、キリスト教が当時のローマ帝国で普及していった要因が述べられている。安全保障や治安が低下し、ローマの今までの価値観が崩れ始めていたことが、絶対神の宗教であるキリスト教の人気が高まった原因と指摘していた。絶対神の宗教としては当時にはユダヤ教もあったわけだが、キリスト教のほうがローマ社会に歩み寄っていったために、当時のローマ人にとっては受け入れやすかったと分析している。
引き続き最新刊の「最後の努力」を読み始めている。再び最初から全部読み返したい気分になってきた。特に「ハンニバル戦記」「ユリウス・カエサル」はもう一度読んでみたい。