リサ・ランドール博士・異次元の謎
さっきNHK BSで放映されているのを見た。現在私たちが3次元の世界の外側に5次元の世界が存在しているという理論をランドール博士は主張しているらしい。そんな理論をどうやったら立証できるのか疑問だが、来年スイスで行われる実験で証明される可能性があるという。もちろん数学ではないので証明というよりも、理論を支える有力な研究結果を得られるかもしれないということになるのだろう。
書店で「ワープする宇宙」(ASIN:4140812397)が平積みになっていて気になっていたのだがこのような内容だったのか。番組を見ていると科学者にとって非常に大事なスキルが、プレゼンテーション能力であるということがよく分かる。新しいアイデアだからこそ理解してもらうのは難しいし高い説明能力が求められるのだろう。番組の中でも博士は手を替え品を買え何度も説明していたが、正直言ってよく分からない。今私たちが住んでいる宇宙は膜で覆われていて、異次元には行けないが重力エネルギーはそのような膜を通過することができるというのだが、どういうことなのか。そもそも膜という比喩自体が平面をイメージさせるから、その膜を破れば人間も異次元に行けるのではと思ってしまう。そもそも次元とは何か、よく分からない。
長い進化の過程において、人間は3次元の世界に住んでいたわけだから、人間の認知能力や思考能力は3次元の世界に最適化されているのだろう。そんな状態で5次元の世界を想像するのは難しいのは当然だと思った。
実験できないような理論を主張するのは科学と言えるのか、そんな疑問も持った。SFとどこが違うのだろうか。