米国最高裁判事人事

Barack Obama's Supreme Court choice : Scrutinising Sonia (The Economist)
オバマ大統領初の最高裁判事人事は、ヒスパニック系の女性判事の抜擢だった。まだ50代と若いだけに数十年以上最高裁で影響力を行使する可能性もある。保守派は大いに不満なようで、というのも彼女が出した判決が物議を呼び起こすものだったためだ。消防士の昇格試験に合格したのに、黒人が誰も合格しなかったことを理由に白人消防士の昇格を行わなかった役所の決定を支持する判決を出しただけに当然かもしれない。記事の中には意外なことが書いてあった。最高裁判事は連邦上院で過半数の承認を得る必要があるが、共和党民主党大統領が提案した判事にはあまり文句をつけずに承認する傾向があり、反対に民主党共和党大統領が提案した判事には非常に厳しい態度で臨むという。一種の公開リンチのような状況にまでなるというから恐ろしい。あまりにもリベラルな判事を大統領が提案してきただけに、共和党側でも民主党にならって厳しい態度で臨むべきとの声もあるが、ただでさえ支持者が少なくなっている共和党にとっては女性票とヒスパニック票を失うリスクを犯してまで攻撃するべきかどうか慎重な声もあるようだ。

今朝、アマゾンで本を注文したところ、おすすめとして「憲法で読むアメリカ史」(上下)が登場していたので思わず注文してしまった。なかなか的確なレコメンデーションである。

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