ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)が銀行への資本の出し手となるか

Sources of capital : Once bitten, twice shy (The Economist)
銀行は資本不足に陥っており、公的資金まで投入されているが、何も自国政府に頼らなくてもSWFやプライベート・エクイティファンドには多くの資金が眠っているのでこれを利用するという手がある。しかし両者とも金融危機の最中に出資した資本が大幅に毀損しており、公的資金が投入されて銀行のこれ以上の悪化は避けられる可能性があっても、再度出資するには躊躇している状況だ。湾岸諸国でも金融危機の可能性はあり、湾岸諸国のSWFにとっては欧米の金融機関へ出資する前に近隣諸国への資金投入の可能性もある。また、プライベート・エクイティファンドにとっては上場している銀行に出資することは、ファンドの出資者から批判される可能性もある。高い運用手数料を徴収しておきながら一般投資家も簡単に購入できる株を購入することになるのだから。