音楽業界の新しいビジネスモデル?

The music industry : Qualms with music (The Economist)
CDの販売の減少が進む中、デジタル配信は穴埋めするほどは成長していない。そのため音楽業界の苦境は終わることがない。若い世代を中心に、音楽はネットからダウンロードしてただで聞くものだという意識も広まっている。一定金額を払えば好きなだけ聞くことができる定期購読サービスは若い世代のライフスタイルには合致したもののように見えるが、毎月一定金額の料金を支払わせることはなかなか難しい。そこでこの料金を別の製品やサービスに埋め込んでしまえばよいのではないかというアイデアが受け入れられつつある。NokiaiPhoneに対抗してCWM(Comes With Music)という新しい携帯電話を発表した。この端末には一年間の音楽聞き放題プランがおまけで付いている。1年後にはCWMのニューモデルを投入して買い換えを誘う狙いだ。Nokiaはメジャーレーベルと契約してこのサービスを開始した。レコード会社にしても安定的な収益を見込めるというメリットもあるし、デジタル配信で圧倒的に優位にあるiTunes Storeに対抗できる勢力を育てることにもつながる。ただし料金がエンドユーザーから見えないことで、ますます音楽はただという意識が広まるのではないかという懸念もある。



ところで同時多発テロの不況時に400ドルという高い値段で発売されたのがiPodだ。こんなものは売れないという否定的な声も多く(今となってはウソのようだ)、iPodは"idiots price our devices"の略だとバカにする向きもあったようだ。